「神経を抜きましょう」歯科医院でこう告げられた時、あなたは本当の意味を理解していますか?
多くの方が「痛みが消えるなら、それでいい」と考えがちです。しかし、歯の神経(歯髄:しずい)を失うことは、想像以上に深刻な結果をもたらすのです。
歯髄は単なる「痛みを感じる器官」ではありません。歯の内部を走る血管を通じて、常に栄養と水分を供給し続ける「歯の生命線」なのです。
この生命線を断たれた歯に、何が起こるか。
まず栄養供給がストップした歯は、生きている木が枯れ木になるように、もろくなります。硬いものを噛んだ瞬間、パキッと縦に割れてしまうケースも珍しくありません。
さらに恐ろしいのは「サイレントキラー」と化すこと。痛みを感じなくなった歯は、新たな虫歯が進行していても、歯が割れかけていても、あなたに警告を発しません。気づいた時には手遅れ…抜歯しか選択肢がない状態になることも。
だからこそ、当院は「できるだけ神経を残す治療」を第一選択としています。早期発見・早期治療、精密な診断など、神経を守るためにあらゆる手段を尽くします。「神経を抜くしかない」と言われた方は、ぜひ一度ご相談ください。
「歯の神経はできる限り残したい」それが私どもの信念です。
なぜなら、神経をとった歯には以下のような深刻な問題が次々と起こるからです。
このような未来を防ぐために、当院が採用しているのが「可視化」と「手の感覚」を組み合わせた精密治療です。
まず染色液で虫歯だけを青く染め出し、健全な歯質との境界線をはっきりと見える化。その上で「エキスカベーター」という手用器具を使用します。電動器具では感じ取れない微妙な歯質の変化、つまり健康な部分の硬さと、虫歯で軟化した部分の違いを指先の感覚で確かめながら、mm(ミリ)単位で慎重に虫歯だけを取り除いていきます。
時間はかかりますが、この丁寧な手作業こそが、あなたの歯を10年後、20年後も守る第一歩になるのです。
虫歯が進行して強い痛みが出てしまうと、神経をとらざるを得なくなります。しかし、しみる程度の症状であれば、まだ神経を残せる可能性があります。
治療中に神経がわずかに露出してしまった場合でも、状態が良好なら「覆髄(ふくずい)」と呼ばれる方法で神経の保護が可能。この覆髄治療に、私どもは「MTAセメント」といった特殊な薬剤を採用しています。
MTAセメントの特徴は、歯にやさしく作用しながら細菌の侵入をブロックすること。さらに歯の内部に新しい硬い組織の形成を促進し、神経を守る環境を整えます。この薬剤により、従来なら抜髄が必要だった深い虫歯でも、神経を残せる可能性が格段に高まりました。
治療後に強い痛みが出た場合は神経の除去が必要になることもありますが、まずは可能な限り神経を残す選択を行う。それが歯の寿命を延ばす第一歩だと考えています。
虫歯の進行は痛みを感じる前から始まっています。痛みが出る頃には、虫歯が歯の奥深くまで進んでいることも少なくありません。この段階ですと治療範囲が広くなり、場合によって神経の処置が必要になるケースも。
定期検診を受けると、まだ症状が出ていない初期の虫歯を見つけられます。初期段階であれば削る範囲を最小限に抑え、神経を残せる可能性が高まります。
痛みが出てから受診するのではなく、症状がないうちに定期的にチェックを受けましょう。これにより、負担の少ない治療で済むケースが多くなります。3~6か月に一度の検診が、ご自身の歯を長く保つことにつながるのです。
神経に響く虫歯の痛みにお悩みの方は、呉市中通の歯医者「呉中通デンタルクリニック」にご相談ください。歯を抜かない、できるだけ残す治療を心がけています。
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