当院の保険の入れ歯治療

「保険の入れ歯は噛めない」この常識は本当でしょうか？

入れ歯治療に10年（※）携わってきた歯科医師から見れば、これは大きな誤解です。保険か自費かではなく、作り手の技術と情熱こそが、入れ歯の運命を決めるのです。

同じ材料、同じ道具を使っても、料理人によって味は天と地ほど違います。入れ歯も同じこと。問題は「保険制度」ではなく、「誰がどう作るか」なのです。

では、なぜ多くの入れ歯が「噛めない」「痛い」「外れる」という三重苦を抱えてしまうのか…

原因はたった2つ。噛み合わせの位置がズレていることと、歯茎との間にできる目に見えないほどの隙間です。わずかなズレや隙間が食事の楽しみを奪い、会話中の不安を生み出してしまうのです。

だからこそ私どもは、まるでオーダーメイドスーツを仕立てるように、あなたの口の中を徹底的に分析します。噛み癖、あごの動き、歯茎の形状などすべてを見極め調整を重ねる…時間はかかりますが、この「急がば回れ」の精神が、保険診療でも噛みやすい入れ歯を生み出す原動力になっています。

「高い材料を使えば良い入れ歯ができる？」いいえ、違います。必要なのは、患者さま一人ひとりと向き合う時間と、諦めない執念。それが私どもの答えです。

※2025年現在

入れ歯治療で最も大切なのは、食事をきちんと噛めること。私どもは保険診療であっても、この「噛みやすさ」に徹底的にこだわった入れ歯作りを実践しています。

まず重要なのが、咬合採得（こうごうさいとく）という工程。これは患者さまがどこで噛んでいるかを精密に調べる作業です。上下の歯が正しく噛み合う位置を丁寧に把握し、その情報を入れ歯に反映させることで、食事の際にしっかりと力が伝わる構造を実現します。

噛み合わせが不適切ですと入れ歯が不安定になり、食べにくさや痛みの原因に…だからこそ、この調整には時間をかけて丁寧に仕上げていきます。

もちろん、機能面だけでなく見た目の自然さも重視。スマイルラインやエステラインといった口元の美しさを意識し、笑顔に自信が持てる入れ歯を作製します。

保険診療だからといって妥協はしません。「よく噛めること」と「自然な見た目」の両立を追求し、日常生活で快適に使える入れ歯をお作りします。

入れ歯は完成したら終わりではありません。その後の調整やケアの継続により、保険診療の入れ歯であっても長く快適に使い続けられるのです。

当院では、定期的なメインテナンスを何より大切にしています。1～6か月ごとを目安にご来院いただき、歯科衛生士によるお口のケアと併せて、入れ歯のあたり具合や噛み合わせを細かくチェック。

使用を続けるうちに歯茎の形は少しずつ変化し、入れ歯が合わなくなる場合があります。しかし、その都度丁寧に調整を重ねることで、違和感なく快適な状態を保てるのです。

実際に、同じ保険の入れ歯を10年、20年と愛用されている患者さまも多数いらっしゃいます。これは定期的なメインテナンスが長期使用の鍵となっている証明です。

保険診療だから長持ちしない、ということはありません。丁寧な調整とケアで、日常生活でしっかり使える入れ歯として末永くお使いいただけます。